先住民族ニュース(65)
前便の訂正と続報です。
>*****前略*****帝国石油の海外子会社インペックスの
>天然ガス開 発に絡んでポール・ヘンダースン主席相(労働党)が
>突然の解散に打って出たものです。
●インペックスは、選挙結果にかかわらず、事業計画の検討を進めるとの声明 を出していますが
http://www.abc.net.au/news/stories/2008/08/12/2332372.htm
企業判断としてダーウィン案がやや失速する可能性はあるでしょう。となる と、西キンバリー案が固まってしまうことになり、(西キンバリーを主要なフ ィールドにしている細川にとって)それはそれで難儀です。
>事前予想では現政権(労働党)の圧勝でインペックス開発が加速
>すると思われていたのですが、昨日、ふたを開けてみれば、労働
>党の大苦戦。なんと 9%以上のスイングで、労働党13、地方自由党11、
>無所属1という結果でした (選挙前議席は、労働19、地方4、無所属2)。
>http://www.abc.net.au/elections/nt/2008/
>
>アボリジニーの星、マリオン・スクリムガーはアラフラ選挙区の
>議席を守り ましたが、アボリジニー議員は5名から3名に減った
>模様(最終確認まだ)。
●労働党(ALP)のアボリジニー候補5名のうち4名当選、1名落選(現職は 6名いますが1名は引退のため出馬せず)。あと、注目すべきことに、アリス スプリングスの選挙区で、野党:地方自由党(CLP)からアダム・ジャイルズ という若いアボリジニーが当選しています。これで、NT議会全体としては、ア ボリジニーの議員は5名(与党4、野党1)となります。ちなみに女3・男2 です。
※与党と野党の両方にアボリジニーの議員が(同じ回の選挙で)選ばれたのは、意外なことに、オーストラリア政治史上、これが初めてだという論評記事が出ています。
http://www.nit.com.au/news/story.aspx?id=15764
(そんな筈はないのでは? ── と思いますが、手元で確認できる資料があり ません。CLPからは初のアボリジニー議員ですので、NTではたしかに史上初で しょう。西オーストラリア州議会では、両党にいたようにも思いますが、ふた しかな記憶でごめんなさい。)
●ALPでは今後、組閣がおこなわれますが、マリオン、バーブ(Malarndirri) らのアボリジニー女性議員の入閣の可能性が高いと思われます。
http://www.abc.net.au/news/stories/2008/08/13/2333589.htm
── 以下、8/18 追記 ──
今朝(08/8/18)、閣僚名簿が発表され、与党(ALP)の4名のアボリジニー議員が全員入閣しました。
・マリオン・スクリムガー Marion Scrymgour 次席相(副首相)・教育相・先住民族政策相・女性政策相・家族地域社会相・美術博物館相
・マランディリ・マカーシー Malandirri (Barbara) McCarthy 児童擁護相
・アリスン・アンダースン Alison Anderson 環境相・中央オーストラリア担当相
・カール・ハンプトン Karl Hampton 地方開発相
「入閣」といっても、NTは議員数が少ないので、与党議員13名のうち約半数(6〜7名)がフロントベンチャー(大臣格)となって30近い省庁を分担します。アリスンとカールは初入閣。