高木仁三郎市民科学基金(高木基金)
(2012年度助成研究の選考プロセス)
応募者による公開プレゼンテーション
2012年2月18日(土)
於:YWCAアジア青少年センター(東京・水道橋)
以下、当日の中継ツイートの再録です。【文責・細川】
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高木基金の公開プレゼン、はじまりました。電波不安定につき、中継は途切れ途切れになるかと思います。1日かけて16件のプレゼンがあります。 #NGO
【高木基金公開プレゼン1】 熱帯プランテーション問題研究会(飯沼佐代子さん)インドネシア・マレーシアでのアブラヤシ・プランテーションの急増、熱帯林破壊の現在では最大要因。日本の「植物油脂」や激安コピー紙として流入。「責任ある調達」を求めていく。
【高木基金公開プレゼン1続】 藤井石根理事からの質問、企業にお願いする以上の戦略はあるのか? 飯沼さん回答:情報公開させること、消費者の反応(選択)につなげていくこと、企業は消費者からの声を無視できない。
【高木基金公開プレゼン1続々】 大沼淳一選考委員からの指摘、30年前のネグロス・バナナのキャンペーンのときは衝撃があって、バナナ買わなくなる人たくさん出た。アブラヤシのことではそういう衝撃に欠けるのはなぜか? ターゲットが明確でないのでは?
【高木基金プレゼン1続々々】飯沼さん回答:情報自体は昔より速く詳しく伝わるのだが、今は現地で人が死んでいても「衝撃的ニュース」として扱われない。一方、企業は昔よりも消費者やNGOの声を無視しなくはなってきている。
【高木基金プレゼン1続々々々】会場より質問、RSPOについて。飯沼さん回答:開発されてしまった既存農園での環境配慮のような面では一定の進歩があるが、新規開発にともなう土地問題・人権問題については配慮がゆきとどかない。
【高木基金プレゼン2】畠山敏(モペッ・サンクチュアリ・ネットワーク)「アイヌ民族の権利回復に根ざした海と陸(おか)をつなぐ ── 持続可能な地域づくりに向けての調査研究 北海道・紋別」 紋別での重要行事と重なり来場できなくなったためパワポ映写しながら事務局代読
【高木基金プレゼン2続】紋別におけるESD(持続可能な開発のための教育)の取り組みから、モペッ・サンクチュアリの構想が出てきた。アイヌ民族の歴史・文化・権利をふまえて。一方、上流で産廃処分場建設(公害防止協定をむすぶための調停が進行中)。
【高木基金プレゼン2続々】課題が2つ、(1)地元紋別における市民の理解と参加、アイヌ民族への理解は必ずしも市民にゆきわたっていない;(2)科学的データの不足、市民参加型の調査の必要性。アイヌ民族の権利擁護と環境を守ることをふまえた冊子をつくりたい。
【高木基金プレゼン2続々々】大沼選考委員から4つコメント(1)水質調査計画があまりにちゃち。これでは戦えない。(2)生態調査は毎月、最低でも年4回やらないと見えない。
【高木基金プレゼン2続々々々】(3)ワイルドサーモンの証明は難しい。DNAチェックを。証明できれば非常に重要なポイントになる。(4)操業初期は汚水処理をする。埋め立て終了後は、企業が逃げてしまうが、汚水は出続ける。そのときが危ない。
【高木基金プレゼン3】市民と科学者の内部被曝問題研究会(矢ヶ崎克馬さん)「福島原発事故による内部被爆問題の研究と市民科学者の要請」内部被曝隠しがずっと進行してきた。科学データが系統的に隠されてきた。まっとうな科学としての「被ばく学」、命を守れる科学を発展させたい。
【高木基金プレゼン3続】矢ヶ崎さん: 原発推進は、功利主義にたった政治支配、被ばく受忍を強制する。受忍強制(ICRP勧告)を許してはいけない。犠牲者をいかに隠すかという支配体制。ともかく公的な記録に残さない、ということが徹底してきた。
【高木基金プレゼン3続々】山下博美選考委員から質問、研究手法は? 矢ヶ崎さん回答:まずはこれまでの研究成果を組み合わせる。物質が体に入るという基礎事実をきちんととらえたい。なぜ症状がでるかの仕組みを押さえることが大事。
【高木基金プレゼン3続々々】熊谷さん(一般参加者)から質問、300名の会員はどういう人たち?疫学調査はするのか? 矢ヶ崎さん回答、医師・弁護士・生物学者・一般市民、1万人に増やしたい。疫学調査をやってきた方も参加している。それぞれの専門性をいかして活動したい。
【高木基金プレゼン3続々々々】矢ヶ崎さん:しかし、放影研の福島での疫学調査はチェルノブイリでの欺瞞が繰り返されることを危惧している。瀬川嘉之さん質問、原爆症認定訴訟の勝利要因は、裁判者が、疫学を重視したのではんく、ひとりひとりの被爆者の被害状況を重くみて認定したことにあるのではないか。
【高木基金プレゼン3続々々々々】矢ヶ崎さん回答:裁判ではひとりひとりの状況を確認するということが重要であった。それがないと裁判が進まない。そのプロセスが内部被曝の証明になっていく。
【高木基金プレゼン3さらに続き】細川質問、メンバーが大御所揃いだが「市民科学者の育成」をどうする?ゲノム科学の成果をどう評価する? 矢ヶ崎さん回答、大学生くらいを対象にしたセミナーを多く開きたい。分子生物学の発展はICRPにまったく反映されていない。重要なので勉強していきたい。
【高木基金プレゼン3、最後】矢ヶ崎さん:いま一番の課題は食事を通じての内部被曝をいかに防止するか。健康調査は内部被曝をしてしまったあとのこと。後追いよりも、現在進行中の事態をくいとめることが先決。非汚染地帯での食料増産、農民の移住もふくめて考えないと。
【高木基金プレゼン4】神奈川母乳ネットワーク(入澤牧子さん)「神奈川県における乳幼児への放射能汚染の実態調査」小さな数字は無視していこう、という流れに抗したい。何らかのデータとして出していくしかない。尿のほうが検出されやすいので、むしろ尿検査を主体にしていく。
【高木基金プレゼン4続】ネットワークに参加して母乳・尿を検査に出している若いお母さんたちも思いを語る。スライドないので「私たちがパワーポイントです!」子どもの様々な症状が気になる。検査で数字が出てもそれをどう解釈すべきか悩む。日々の選択、あらゆる場面で決断をせまられる。
【高木基金プレゼン4続々】10年後、20年後の子ども達の健康を見据えていくために、今の現状をきちんと知っていくことが大切。日頃食べていくものへの意識も高めるかたちで取り組みたい。検査の数字だけでなく、不安や悩みも記録していく。
【高木基金プレゼン4続々々】高木基金の助成金の使い道は、すべて検査費用。出た場合にどう対応していくかが課題。フロア(内部被曝問題研究会の吉木さん)から質問、検査の数字の基準をどう考えるかが問題。内部被曝の研究が進むにつれて評価は変わっていくことを考慮して判断されたい。
【高木基金プレゼン4続々々々】入澤さん:現時点では、検査に参加しようとする女性は、そもそもふだんから食事などに気をつけて生活している人たち。気にしない生活をしていた人たちの検査結果とも今後比較して、考えていきたい。
【高木基金プレゼン5】山下正寿さん(高知県太平洋核実験被災者支援センター)「ビキニ事件の実相と福島原発被災との関連調査・研究」第五福竜丸は核実験を察知して急いで水域を脱出したが、被爆した。核実験を知らずに現場水域で操業続けた高知の漁船が多かった。
【高木基金プレゼン5続】漁船員は、雨に濡れて作業した。海水で風呂を焚いた。それで被曝した。マグロ漁船員は長生きできない、というのが高知での実感。みな40代、50代で癌で死んでいく。今日も明日も葬式という感じだった。
【高木基金プレゼン5続々】今のこされている漁船でも汚染が確認できた。機関室の油から300カウントくらい。当時の埃を吸い込んでためている。高校生と一緒にずっと調査してきた。若い子が行くことで初めて話をしてくれたというケースも多かった。
【高木基金プレゼン5続々々】ビキニ被爆問題は政治決着させられてしまった。福島でも同じことが繰り返されるのではないかと心配。根の深い、隠された事実をできるだけ伝えたい。米国の公文書記録を追うことで「因果関係」はかなり明らかになりつつある。
【高木基金プレゼン5続々々々】大沼淳一選考委員の質問、韓国台湾での調査もするとのことだが? 山下さん回答:汚染水域に日本漁船が行かなくなったので台湾の船を行かせた(日本の古い船を使った)。検査体制ととのわず、米国の干渉もあって、汚染状況や被曝実態は不明。聞き取り調査したい。
【高木基金プレゼン5続々々々々】フロアより質問、健康被害のデータは? 山下さん回答:医師の検診記録はあり、これを分析していきたい。内部被曝問題研究会にも協力要請。船によっては降下物の濃度の記録もあるので照合したい。
【高木基金プレゼン5、最後】熊谷さん(一般参加)から質問、海洋汚染を福島と比較研究するとあるが、具体的には?── 山下回答:海のホットスポットは底引き漁民に聞くと見当がつく。そこの海底調査をしないといけない。
【高木基金プレゼン6】澤井正子(六ヶ所再処理工場放出放射能測定プロジェクト)「六ヶ所再処理工場からの放射能放出に関する調査研究」高木基金による2005年以来の継続研究。報告会では、測定してるだけじゃないかとの厳しい批評もいただいた。
【高木基金プレゼン6続】福島事故がおきたことで、汚染が重なってしまった。六ヶ所周辺で継続して測定していたことで、福島由来の広域の汚染が証明される形となった。砂、松葉の測定で確認。
【高木基金プレゼン6続々】六ヶ所のガラス固化施設は、AもBも詰まった状態で止まっている。廃液・廃棄物がたくさん生じているので、運転止まって今手も液体・気体の流出は続いている。炭素・トリチウム・希ガス(クリプトン)。
【高木基金プレゼン6続々々】澤井さん:「再処理工場が原発事故で汚染された」という奇妙な状況。しかし、空間線量だけでいうと、現在、東京・日比谷公園のほうが六ヶ所再処理工場の真横よりも倍くらい放射線が高い。
【高木基金プレゼン6続々々々】大熊町(警戒区域内)での10月のサーベイの報告。アロカのサーベイメータ(30uSv/h限度)が振り切れる場所多かった。100uSv/hレベルのところも。試料もとった。現在分析中。(双葉病院玄関前の写真が生々しい。)
【高木基金プレゼン6続々々々々】細川質問、今後の調査設計みなおしは? 澤井さん回答:京大の小出さん今中さんと相談しつつ、検討中。測定は続ける。再処理工場からの今後の放出のシナリオ、プールは満杯なので最悪の放出シナリオも含め、評価しないといけない。日常的な放出も続いている。
【高木基金プレゼン6さらに続き】澤井さん:六カ所工場の深刻な問題は2つ。大量の使用済み燃料がプール満杯で残っていること(メルトダウン心配)、高レベル廃液が残っていること(廃液を液体のまま長期貯蔵することは、やはり危険。固化をどうするか)。
【高木基金プレゼン6、最後】福島サイトの高濃度廃液も再処理廃液なみ。六ヶ所はまだタンクに入っている分まし。セラフィールドもハンフォードも東海も、HLWは液体の状態で残っている。地震によるタンク破壊なども想定しないといけない。
【高木基金プレゼン7】再開、午後の部です。高島美登里さん(長島の自然を守る会)「上関原発予定地周辺の生物多様性の解明と普及活動」福島事故をうけて上関をめぐる情勢も大きく変化した。工事は山口県知事の中止要請をうけて、ずっと中断している。
【高木基金プレゼン7続】 昨年の成果、オオミズナギドリの採餌領域(宇和島、半径50キロ範囲)の確認、内海環境としては世界初確認、範囲サイズとしては世界最小。外界のオオミズナギドリは500~1200キロの範囲で採餌する。宇和島のポピュレーションは小さい、100つがい規模。
【高木基金プレゼン7続々】 今年は、カンムリウミスズメについて海外の専門家チームと連携調査、オオミズナギドリの継続調査、魚類の生息状況調査、未利用海藻の商品化を試みる。上関周辺地域の世界遺産登録あるいは生命圏リザーブ登録をめざす活動を進める。
【高木基金プレゼン7続々々】人の心にも変化がおこりつつある。推進派だった漁師さんが反対派に変わったりもしている。原発工事用船の船主が、もう工事は進まないからとの判断で船を売りに出した。私たちが買って、観察会などに活用することにした。
【高木基金プレゼン7続々々々】日本自然保護協会から沼田眞賞をいただいた。私のような素人が調査を続けることにどういう意味があるか、悩み続けてきた。専門家との共同調査も高木基金の支援がなければできなかった。ほんとうに皆さんが支えてくださったおかげ。
【高木基金プレゼン7続々々々】プロの研究者の方からも「地元の観察者がいなければまともな研究はできない」と言われる。これからも粘り強くやっていきたい。(会場拍手)以上、長島の自然を守る会の高島美登里さん。
【高木基金プレゼン8】 隅田聡一郎(市民科学者放射線防護ネットワーク)「福島第一原発事故による放射能汚染と「低線量」被ばくによる健康影響を検証するプロジェクト」 政府の進めている健康影響調査などをチェックしていきたい。
【高木基金プレゼン8続】6月に市民科学者国際会議を企画、3つのセッションで構成。低線量被曝についての学説の相違について整理、福島事故の汚染データを共有と分析、チェルノブイリの実態をふまえ、福島の被ばく防護策を議論。
【高木基金プレゼン8続々】細川よりコメント、取り組み課題があまりに多くて、本当にどこまでできるのか見えなかった。もっと作戦を明確にすべきでは。あまりに網羅的なことばかり言うのは不真面目ではないか。
【高木基金プレゼン8続々々】予防原則とリスク評価の混同について、遠藤委員、大沼委員より指摘あり。FoEの満田夏花さんより、国際会議のアウトプットについて見通しの甘さの指摘あり。
【高木基金プレゼン9】菅澤紀生さん(弁護士、泊原発の廃炉をめざす会)「泊原発の廃炉を実現させるための研究」代表は小野有五さん。最初にスミソニアン研究所のEarthquake & Volcanic Eruptionsの動画再生。日本で原発をたてることの尋常でないリスクが一目瞭然。
【高木基金プレゼン9続】研究の進め方: 日本海側のプレート境界と活断層の特定、北電が何を認め、何を認めていないか、日本海側の過去の津波の調査(とりわけ奥尻島と積丹半島の現地調査)。研究成果を市民と共有する学習会や出前講座を展開する予定。
【高木基金プレゼン9続々】泊裁判における北電の主張の基本は「日本海側はだいじょうぶ」。これを論破するためのデータ整理と解析を確実にし、裁判の証拠にしたい。
【高木基金プレゼン9続々々】 河合代表理事から質問、訴訟に耐える証拠をいつまでにどれくらい確保できるか見通しを。変動地形学の方たちとの連携は? 菅澤さん回答:小野の専門は地形学、積丹と奥尻の臨検は変動地形学の渡辺満久
さんらと同行の予定。秋までに成果は出せる。
【高木基金プレゼン10】中山均さん(福島原発震災情報連絡センター、新潟市会議員)「福島原発震災による放射能汚染被害者援護策に向けた課題に関する調査研究」反原発運動を続けてきた地方議員でセンターを昨秋、設立した。代表はいわき市の佐藤和良市議。
【高木基金プレゼン10続】福島被曝者のおかえている状況は、憲法で保障された生存権の蹂躙 → 援護法(仮称:福島原発震災被曝者援護法)の制定をめざす。「治療なき調査」は棄民化政策にほかならない。
【高木基金プレゼン10続々】チェルノブイリ(旧ソ連下)での住民支援諸政策の実態調査をおこなって、福島に生かしたい。広島長崎の被爆者援護に時間かかりすぎた。この時間を繰り返させないことが重要。水俣病など公害と福島との比較もふまえたい。
【高木基金プレゼン10続々々】制度設計と法案整備: 援護法のもと、被曝者健康手帳の発行、定期健診、医療無償化、社会保障(手当)などで構成。生存権は市民自体が勝ち取らないといけない。制度圏と運動圏のはざまで活動してきた地方議員としての責務を痛感しつつ、取り組みたい。
【高木基金プレゼン10続々々々】FoE満田さんから質問、議員立法を模索する国会議員との連携は? 援護法制定前に自治体レベルでできること(避難促進など)は? 社会運動としての土俵づくりは?
【高木基金プレゼン10続々々々々】中山回答: 自主避難の先々の自治体の対応の違いにより、避難者の境遇はさまざま。より確実で、法的な可能な措置を実現させる、というのは議員の得意分野なので、尽力していく。ロビーイングと社会運動の連携というのは、ご指摘通り重要。連携すすめたい。
【高木基金プレゼン10続々々々々々】遠藤委員より質問、チェルノブイリへの実地調査は必要なのか?先行研究がかなりあるのでは? 中山さん回答: 研究報告はもちろん読んでいるが、現地での行政や医療関係者のインタビューを、現在の私たちの問題意識からおこないたい。
【高木基金プレゼン10さらに続き】遠藤委員よりもひとつ質問、県の健康調査に多々問題あることは分かるが、水俣では全県での全容調査をしなかったことが後々ひびいた。健康調査のメリット・デメリットの評価は?
【高木基金プレゼン10さらに続々】センター代表の佐藤和良さんが回答: 福島県の健康調査については、県民が不信感をもっていて非協力的なので、順調には進まない。別の調査も必要になる。
【高木基金プレゼン10、最後】河合代表より質問、援護法制定へのプロセスは? 菅澤さん回答:具体的制度設計の質をあげ、それからロビーイングに運びたい。
【高木基金プレゼン11】 前川盛治(泡瀬干潟を守る連絡会)「泡瀬干潟・浅海域での埋立工事による「濁り(SS)」「濁度(FTU)」の調査」 港湾工事の浚渫土砂の捨て場とリゾート開発のドッキングした異様なケース
【高木基金プレゼン11続き】 裁判で「経済的合理性なし」として原告住民が勝訴、これで計画は潰えたかと思いきや、民主党政権のどんでん返しで工事進んでいる。
【高木基金プレゼン11続々】沖縄市の新しい計画の問題点: 規模縮小したが、土地利用計画は旧案と大差ない。環境は保全されず、防災対策も無い。説明責任はたされていない。なぜ急ぐのか。もういちど裁判をおこす準備中。
【高木基金プレゼン11続々々】世界に誇る生物多様性の宝庫。新種も発見されたし、絶滅危惧種もたくさん。ラムサール登録湿地の候補でもある。ラムサールの9基準のうち4つをクリア(1つあれば登録できる)。
【高木基金プレゼン11続々々々】濁りと汚濁を調査し、異常あった場合はマスコミを通じて訴え、工事中止につなげたい。大沼委員からコメント:月1回のSS調査ではたして濁りを捉えられか? 沈降物トラップもあわせてするとよい。
【高木基金プレゼン11さらに続き】【高木基金プレゼン11続々々々々】 裁判(沖縄市に対して公金差し止め訴訟)の争点は大きく3つ: 経済合理性、環境保全、防災。新計画は(前の事業の縮小継続だとして)アセスをしていない。重要な問題ぜんぶ隠されている。裁判中も工事は進んでしまう。
【高木基金プレゼン11、最後】 山下博美選考委員コメント: 濁度を調べることが、裁判でどのように役に立つか、という点がわかりにくい。今後の発信で工夫を。
【高木基金プレゼン12】 再開します。三木由希子さん(情報公開クリアリングハウス)「福島第一原子力発電所事故に関する情報公開制度を利用した政府の持つ一次情報の収集・分析」
【高木基金プレゼン12続き】 情報公開をめぐって、過去に見てきたのと同じ景色が今回の原発事故で再現されていることに危機感をもった。後出し、公開もれ、ばれなければ隠される、といった光景。情報の垂れ流し、しかし、必要なときに必要なひとに必要な情報が届かない。
【高木基金プレゼン12続々々】影響が晩発的、事故収束も長期を要し、後始末に途方もなく時間かかる。長期的な事態で、今すべきことは何か。作成すべき文書を作らせること、廃棄させないこと、公開された情報の意味づけ・分析をおこない、長期的に活用できる情報として整理する(アーカイブ化)。
【高木基金プレゼン12続々々々】 誰がいつ、どのような責任で何をしているか、というのが見えない状況。公開請求でひとつひとつ客観的に検証していく。公開請求には、できるだけ地域でとりくんでほしい。地域での要請や提案活動に結びつけてほしい。
【高木基金プレゼン12続々々々々】ノウハウはワークショップを開いて伝授。えた情報を市民同士が共有する試みを。情報強者だけが被害を回避すればよい、ということではない。情報の有無による結果の格差を小さくしていく方向をめざす。
【高木基金プレゼン12さらに続き】 瀬川さん質問、情報公開制度ができてから議事録が作成されなくなった(あるいは簡素化されるようになった)という側面は? 三木さん回答:それはもちろんある。しかし、決定結果だけでなく、決定過程の記録を残すことが義務化されたことの意味は大きい。
【高木基金プレゼン12、最後】フロアよりコメント:不開示に不服申し立てはしているか? 議員は情報公開請求特権をもっているので最大限活用すべき。三木さん回答:申し立てはしていて成果もある。議員特権を利用するには議員にお願いしないといけない。市民が自主的に請求することが第一。
【高木基金プレゼン13】小野南海子さん(遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン)「遺伝子組み換えナタネ自生調査 隠れGMナタネ及び交雑種の拡大調査」
【高木基金プレゼン13続き】輸入ナタネのこぼれ落ちでGM種が自生することは予期していたが、調べてみて、これほど汚染度が高いとは意外だった。調査対象地を増やして全国をカバーする必要が生じた。
【高木基金プレゼン13続々々】 検査キット(タンパク質判定)とPCR法(遺伝子検査)の二段構えで調べる。市民1000人規模の体制で北海道から鹿児島まで自主調査。47都道府県中15府県でGM種の自生を確認。港や工場周辺だけでなく、輸送経路、飼料工場、市街地でも。
【高木基金プレゼン13続々々々】 ブロッコリーや旗竿ガラしなどとの交雑も確認された。かなり汚染が進んでいるということ。ラウンドアップ耐性種(モンサント社のGMナタネ)とバスタ耐性種(バイエル社のGMナタネ)の交雑種も発見。
【高木基金プレゼン13続々々々々】 カルタヘナ国内法はできたが、国内自生問題になんの役にも立たない。日本政府は自生問題への危機感がとぼしい。私たちの調査は海外では高く評価されている。今年インドで開催されるカルタヘナ議定書会議(MOP6)の機会に報告する。
【高木基金プレゼン13続々々々々々】 フロアより質問、二段階検査で実態をどれくらい把握できるのか? 小野さん回答:PCR法は費用がかかるので、限界がある。一次検査で陰性だったのにPCRにまわしたら遺伝子はあった、というケースもある。
【高木基金プレゼン13さらに続き】 除草剤耐性遺伝子は、形質が発現しなくても継続していく。交雑が予想以上に広範に及んでいくことの環境問題としての深刻さを認識したい。
【高木基金プレゼン13、最後】 大沼委員コメント: タンパク質抗体のキットは、それほど精度高くないので、漏れはある。外見で視認する余地は?── 小野回答:川田昌東先生なんかは怪しいのは見てわかる「ナタネ目」といってますけど(会場笑)
【高木基金プレゼン14】 土井麻記子さん(Atelier Motherly)「製鉄所由来の粉塵を解決するための保険調査及びリスクコミュニケーションの土台を作る」入居した千葉市のマンションのフローリングの汚れに疑問をもった。
【高木基金プレゼン14続き】 網戸にへばりつく粉塵を拭って回収。量を把握。Google Earthで10キロ先の製鉄所の航空写真を見たら、粉体が野積みされている様子がわかった。石灰粉、鉄鉱石粉、石炭粉。風配図を作成してみたら、方向性顕著。
【高木基金プレゼン14続々々】 製鉄所は海岸から人工島へ移転し、跡地を千葉市は跡地を再開発し、ショッピングモールなどをつくった。周辺人口増えた。製鉄所周辺の37家庭からサンプリング。汚れのほか、目の激痛、咳、のど痛、もろもろの違和感。
【高木基金プレゼン14続々々々】粉塵をさける生活のためのパネル展を開催。「粉塵かるた」を紹介。市議に問題をとりあげてもらい、市環境局などに働きかけ。実は全国の製鉄所で起きている問題。千葉だけではなかった。市民・行政・企業の各セクターが情報共有しつつ取り組んでいかないと解決しない。
【高木基金プレゼン14続々々々々】 4月からの新たな調査計画: 飛散エリアでの体調データ、広域サンプリング(飛散エリアの特定)、健康チャート診断、リスク度合いを評価。
【高木基金プレゼン14続々々々々々】 中下裕子理事から質問、症状をきくとプラスチック微粒子の疑いもあるが? 土井さん回答:小さいが目に見えるサイズの粉塵が飛んできていることは確か。市の降下物調査とも照合。飛散エリアとの相関を見ていきたい。
【高木基金プレゼン14さらに続き】大沼委員コメント:水盤法でやるほうが定量的には確か。自動車排ガスなどの要因もあるかもしれない。 土井さん回答:各家のベランダの構造が違ったりするので、みんながやりやすい手法として網戸に注目。今後は大学の協力をえて、厳密な確認もとる。
【高木基金プレゼン15】 満田夏花さん(FoE Japan)「低線量被ばく回避のための調査研究および原発事故被害者救済政策の形成」事故後、20mSvの撤回運動、「避難の権利」要求運動を進めてきた。
【高木基金プレゼン15続き】避難したくても、地域や親族との関係でできない、話題にすることも憚られる、という福島での実情。「権利」であると明確に位置づけることが重要。チェルノブイリ汚染地での避難政策、とくに「選択的避難区域」の制度をモデルに福島のケースへの対応策を考える。
【高木基金プレゼン15続々々】運動のこれまでの成果:政府指示の避難区域外からの避難も正当な行為であることが原賠審などで認められた。自主避難の費用を東電に請求できるようになった。今の課題:賠償範囲と内容、自治体の支援制度(住居など)の期限、生活再建のための環境が不十分。
【高木基金プレゼン15続々々々】調査の目的は4つ。「避難の権利」「選択的避難区域」の必要性と論拠を明確にする。残留住民(とりわけ子供)の被ばく最小化の必要性を示す。現在の健康管理調査の問題点を明確にする。被害者救済のための包括的な法律をつくらせる。
【高木基金プレゼン15続々々々々】保養(短期避難)の取り組みは全国で進んでいる。個別事例の紹介、効果の整理、成果発信。福島県の健康調査はその政治性も問題であり、国際的なカウンター調査が必須。その体制作りに寄与したい。
【高木基金プレゼン15さらに続き】 仮称「原発事故被害者救済法」の基本枠組みを法律家グループとの協働でまとめ、法案作成。現地の現状を考えるとこれを急ぎたい。類似の議員立法案もあるが、選択的避難ための政策が含まれていない。
【高木基金プレゼン15さらに続々】 中下理事よりコメント、援護法の制定にむけては、運動の連携がもっと必要。今日プレゼンした他のグループの提案とも重複する部分がある。逆に、FoEでないとできないことをもっと明確にすることも求めたい。
【高木基金プレゼン15、最後】 満田さん回答:連携はもちろんしていく。ある案がそのまま法制化されることはないので、複数の案が収斂させていくプロセスが大事。もともと政策提言を得意とする団体なので、そこに力をいれたい。
【高木基金プレゼン16】 吉田明子さん(eシフト/脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)「原発事故被害への対応と脱原発への方向転換を目指す政策提言と社会ムーブメントづくり」 昨年の緊急助成をうけたプログラムの継続です。
【高木基金プレゼン16続き】対話とMLでの発信、意見書提出、シンポ開催、抗議アクション、院内集会、議員署名あつめ、など展開してきた。山ほどある課題のうち、重点課題(1)事故被害状況の検証、被ばく最小化、避難疎開支援の拡大、補償要求。
【高木基金プレゼン16続々々】重点課題(2)東電による賠償問題、ワーキンググループを設置して、議員と勉強会で方策を探り中。重点課題(3)再稼働問題、各地の反対運動と連絡とりつつ東京で出来ることを明確にしていく。電力会社の主張への反証材料(数字の裏取りなど)の整理、市民に情報提供。
【高木基金プレゼン16続々々々】 重点課題(4)エネルギー政策見直しプロセスの監視と提言。総合資源エネルギー調査会の基本問題委員会(経産省)での「エネルギー基本計画」見直し、内閣府原子力委員会での「原子力政策大綱」の見直し
【高木基金プレゼン16続々々々々】 重点課題(5)原発輸出政策の撤回を求める。JBICへの働きかけ。海外専門家を招いて議員むけ勉強会、メディアへの情報提供など。
【高木基金プレゼン16続々々々々々】 eシフトはネットワークなので、会議自体は月1くらい。多様なフィードバック方法を組み合わせて議員と市民の両方にむけて発信していきたい。
【高木基金プレゼン16さらに続き】 中下理事よりコメント: 新しくできる原子力規制庁のウォッチングを是非して! 一般市民にわかりにくい「地味な問題」をわかりやすく翻訳して発信することに努めてほしい。日弁連ともタイアップしましょうよ。
【高木基金プレゼン16さらに続々】吉田さん:原子力規制庁についてのワーキンググループを作りました! 中下理事:国会議員への働きかけをもっと強めて。瀬川さんコメント:防災指針・計画の見直しが進んでいる段階で、再稼働なんかありえない筈、この問題についても取り組んで。
【高木基金プレゼン16、最後】 細川コメント:防災の見直しでは、地方行政の現場の危機感は非常に大きいが、行政の人たちは立場上言えないことが多い。それを議員さんに伝えるような役割をeシフトが果たしてほしい。
【高木基金公開プレゼン】以上ですべてのプレゼンが終了しました。高木久仁子さん(高木基金事務局長)挨拶。市民の不安に応えるという市民科学者の役割が今ほど高まったことはない。さまざまな取り組みを支えていくのが市民のちから。今後ともご支援ぜひよろしく。
【高木基金】事務局の菅波完さんから選考経緯の補足。予算650万円の国内調査研究助成に67件5605万円の応募をいただいた。書類選考で24件2289万円に絞り込んだ。うち16件に今日プレゼンしてもらった。ほかに市民による放射能測定の応募が多数。それについては別途3月に研究会を開く。
【高木基金】以上で公開部分は終了。このあと、理事会で最終選考をします。結構バトルになるかも。ツイートはここまで。ツイートの文責は細川個人に属します。(^_^;)
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