2005年1月4日

【Indig】アンダマン・ニコバル続報

 サバイバル・インターナショナルのソフィー・グリグさん(1月3日のログを参照)からメールの返事があった。
 
 津波の直後、島々でくらす先住民族が大勢流されたという噂が流れたが、確たる根拠は無かったそうだ。一方、インド軍は「大丈夫、大丈夫」ときわめて楽観的な報告をしたが、これも根拠は無かったそうだ。ニコバル本島のションペン人のように、もともと入植インド人との接触が少なく、人が行っても隠れたり散ってしまう集団なので、津波後の状況について、確実な情報は何も得られていないとのこと。

 確実な情報がはいったら、また知らせてくれるとのこと。

 昨日ログを書いた時点では見ていなかったのだが、今日、仕事始めで職場に届いていた元日の『朝日新聞』をみたら、なんと、アンダマン・ニコバルの報告が載っていた(大阪14版の2面と4面、大野良祐特派員のポートブレアでの聞き込み)。それと、今晩のTV朝日(報道ステーション)の大津波特集のなかでもアンダマン・ニコバルの紹介があった。伝統的な狩猟採集生活を続ける少数先住民族がいること、取材が制限されていること、インド海軍にとって要衝であること、などが紹介されている。

 記事や番組ではふれられていなかったが、この地域に入植しているインド人は、まったくの一般人というわけではなく、退役軍人が多くを占めているので、全体として“軍の島”という様相を呈している。政府は「少数民族はちゃんと保護されている」と言って取材をさせないが、サバイバル・インターナショナルはかねてから人権侵害や土地剥奪がある(とくにジャラワ人の場合)としてキャンペーンを展開している。